しばられない生き方 〜Reborn myself〜

四十路にして惑いまくりの中、自分の人生は自分で舵取りすることに四苦八苦することをつづっています。趣味のバイクや木工も書いています。

スーパーカブHA02 スターター修理

こんにちは。カズです。

以前の記事では、すでに完成したカブの紹介をしました。
new-kazu.hatenablog.com

 

前後しますが、修理やカスタムの過程を記事にしていきます。

前回はサビサビマフラーの清掃とそれにまつわるトラブル解決について書きました。カブのレストアシリーズの最後として、今回はスターターの修理について書きます。

 

スターターが壊れた原因

この車両は知人から入手したのですが、外観的なボロさは見ればわかりましたが、知人からひと言「スターターも動かんよ」とのこと。

原因を尋ねると、「朝の通勤時に、どうしても少しでも早く会社に着きたくて、約80キロで全開走行時に『ひょっとしてココでスターターを回せばもっと速くなるんじゃないか?』と思ってやってみたら壊れた」とのこと。

 

・・・なるほど。

色々とツッコみたいところではありますが、なにせタダでもらった立場ですから、グッとこらえてダメージ個所を想像しながらバラシてみまることにします。

 

 スターターの分解

まずモーターそのものがダメになっている可能性が高いと判断し、モーターを固定していると思われるボルトを外しに行きます。

レッグシールドを外して裸にした後に固定ネジ3本を外して揺すってみたら、外れそうな隙間はできたのですが何かに引っかかっている様子。

となるとクランクケース側を開けるしかないので、左側のクランクケースカバーを開けえてみたらビックリ。こんなところまでサビサビとは。

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フライホイールからスターターの駆動チェーンまで全てサビサビ(涙)

どうなったらこんなにサビだらけになるのか・・・。

とりあえずスターターモーターを外すのに引っかかっていたのはこのチェーンと、それに連結しているスプロケットであることは間違いないので、スナップリングを外したあとに固着したチェーンに苦労しながらもなんとか外しました。

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ところが、それでも何かに引っかかっているようなので、ハンマーで叩いてみることに。初めはやさしく叩いてみたものの外れる気配がないので、だんだんと強くインパクトを与えていたら「バキッ」といやーな音がしてモーターが外れました。

クランクケースが割れたことを覚悟しながらよくよく観察すると、モーター側のハウジングの一部が割れたようで、最悪の事態は免れました。

それにしてもハウジングの中までサビサビ。原形やら部品構成の想像がつかない状態。

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急遽ヤフオクで部品を検索したところ、同じエンジン型式でハウジングとチェーンまで付いたスターターが出品されていました。

数点あった中で程度が良く廉価なものに入札し、競うことなく落札。その週末には届きました。比べてみると、元のモーターがいかにダメかよくわかりました。

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せっかくなのでいったんバラシて、ブラシ周辺の清掃やグリスアップなどをして、同時に買っておいたOリングやガスケットを交換して再度組付け。ハウジングの合わせ部分は念のためオイルストーンで均しておきました。

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エンジン本体の方は、可能な限りサビを落としたものの限界があるし、どうせ見えないところなのである程度のところで妥協。

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後は逆の手順でチェーンとモーターを組み付けて、配線をし直して完了。

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ドキドキしながらスターターボタンを押したら「キュルキュル」と元気よくセルが回りました。良かった良かった!

キックだけでもエンジンは掛かりますが、セルがあるのは90の中でもこのグレード(カスタム)だけだし、なにせ90のカスタムがカブ兄弟のなかで一番高価であることのアイデンティティがこのセルスターターだったので、どうしても直したかった個所です。

実際に直す前と後とで使い比べて、セルがあると普段の足として使う上で利便性が格段に良いことを実感しました。ぶっちゃけ楽です。

 

総括

さて、10回以上かけて記事にしたオンボロカブのレストアですが、これで終わりです。

実は今回記事で書かなかったことも色々とやってます。例えばフロントフェンダーやレッグシールドの加工とか、配線し直しとか。大小問わず挙げたら多分あと5回は連載できそうですが、なにせ写真を撮り忘れているため文章だけだと伝わりにくいかと思い、写真に収めた作業だけで終わることにします。

 

レストアが終わって日常の足として活躍してくれているカブ。通勤メインですでに500km以上走ってますが、その間トラブルなく快調に通勤快速の役目を果たしてくれています。

はじめは様子を見ながらでしたが、調子が良いので最近では子供の送り迎えやちょっとたタンデムツーリングなんかもやっています。

 

今まで「カブなんて」と見向きもしなかったのですが、乗ったりいじったりすると、機械としての信頼性・豊富に流通する部品・情報の多さに感心しました。

そして排気量や車格の大きいバイクにはない機動性の良さ、そしてその存在自体が日常的であるがゆえに周りの人へ与える警戒心の低さも、安心して乗れる大きな要素なんだと実感しています。

 

まだやり足りないこと、例えばリアキャリア&ボックスの取付けやリアサスの交換などもありますが、懐事情と相談しながら追々やっていこうと思います。その際はまたブログで紹介したいと思います。

 

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